01/09/2026
第198回 月例坐禅会
9月に入り、まだまだ暑さは残るものの、早朝の風や本堂に差し込む光にも、少しずつ季節の移ろいを感じる頃となりました🍂
坐禅を続けていると、
風の温度が変わったこと。
朝の光が差し込む場所が変わったこと。
同じように見える毎日の中にも、小さな変化があることに気づかされます。
昔から、お盆やお彼岸、年末年始など、季節の「節目」が大切にされてきました。
それは、一度立ち止まり、気持ちを整え、また新しく歩み出すためでもあったのかもしれません。
🍃
一方、この夏も全国各地で地震や豪雨などの災害が相次ぎました。
私自身、先日福井県を訪れ、修行時代を過ごした永平寺にもお参りしてまいりました。
そのわずか数日後、かつて歩いて通った大野や九頭竜、勝山などの地域が大雨による被害に見舞われ、見慣れた土地の光景に言葉にならない思いがいたしました。
改めて被災された全ての方々にお見舞い申し上げます。
⛰️
災害だけではありません。
大切な方との別れや病気、思いがけない出来事など、私たちはいつ訪れるか分からない変化や喪失と隣り合わせに生きています。
だからこそ、
今日という一日も、決して当たり前ではない。
そんなことを、あらためて思います。
🌱
坐禅というと、一見すれば「ただ座っているだけ」の時間です。
けれども、何もしないからこそ見えてくるものもあります。
少し立ち止まり、自分の心を見つめ、抱え込みすぎていたものをそっと手放してみる。
そして、新しい空気を取り込み、
「今日から、もう一度。」
そんな気持ちで一歩を踏み出す。
坐禅の時間が、皆さまにとってそんな「心の節目」となれば幸いです😌
また今月末には、能登半島へ伺う予定です。
能登半島地震の発災以来、静岡県第一宗務所青年会では、若手僧侶を中心に、がれきの撤去や炊き出し、傾聴活動など、その時々に求められる支援を続けてまいりました。
私自身は、一昨年会長職を後輩へ託しましたが、活動が一つの区切りを迎えるにあたり、再び現地へ伺わせていただきます。
もちろん、現地へ行くことだけが支援ではありません。
募金をすること。
被災地に思いを寄せること。
祈ること。
そして、自分自身の日常を大切に営むこと。
それぞれの場所で、それぞれにできることがあります。
本日ご一緒に坐ってくださった皆さまの想いも胸に、現地へ伺ってまいりたいと思います。
🌏
そして本日は、初めてご参加くださったお二人との、うれしいご縁もありました。
お一人は、日本とインドをつなぐお仕事に携わっておられる方。
もうお一人は、思いがけず仕事に一区切りを迎えることとなり、それを一つの転機として、以前からの夢だった自転車での日本一周へと踏み出された方でした🚲
人生には、自分では予想もしなかった出来事が訪れることがあります。
けれども、その出来事をきっかけに、新しい道がひらけることもある。
今まさに日本各地を巡る旅の途中で、一乗寺へ立ち寄ってくださいました。
お二人とも、インターネットで調べる中で、たまたま一乗寺の坐禅会を見つけてくださったとのこと。
まったく違う場所で、それぞれの人生を歩んでいた方々が、ある朝、一つのお寺に集まり、同じ場所で坐る。
考えてみれば、これも不思議なご縁です。
季節が移ろうように、人生にもまた、思いがけない変化があります。
その変化の中で新しい一歩を踏み出し、それぞれの旅の途中で、ほんのひととき道が重なり合う。
「一期一会」
今日こうして出会い、一緒に坐ることができた時間もまた、二度と同じ形では訪れない、大切な一刻なのだと思います。
今日という一日を大切に。
今、目の前にあるご縁を大切に。
そしてまた、それぞれの場所へ——。
坐禅会が始まる前には、お願いしたわけでもないのに、山門のまわりを箒で掃いてくださる方の姿も。
本日も、ご一緒に坐ることができましたご縁に、心より感謝申し上げます🙏
一乗寺住職
合掌
☀️ 次回の「月例坐禅会」
日時:9月15日(火) 朝5時半〜
場所:一乗寺 本堂(または坐禅堂)
※予約不要/参加無料
※足を組むのが不安な方は「イス坐禅」も可能です。
初めての方も、どうぞお気軽にご参加ください。