06/09/2026
「みんな神さまの自信作!」
~聖書の動物ものがたり~
東大阪キリスト教会牧師 中村尚子
その23 ねずみ (マウス、ラット、老鼠(ラオシュー)、トッポ、ポディキ、アクバル)
「ペリシテ人が、主に倍賞の献げ物として送った…金のねずみの数は、ペリシテの砦の町から田舎の村まで、五人の領主に属するペリシテ人のすべての町の数に合っていた。主の箱が置かれた大きな石は、今日でも、ベト・シュメシュのヨシュアの畑にある。」サムエル記上6章17~18節
私とねずみのはじめての遭遇は幼稚園生だったころ、住んでいた団地のダストシュートの下の道をシャーっと横切ったのを見た時でした。思わず足がすくんでしまったのは、母からねずみに触ると病気になると言われていたからです。確かに、ねずみはサルモネラ菌やレプトスピラ菌など多種のばい菌を感染させる危険があり、それで聖書でも特に厳重に「汚れた生き物」と言われているのだろうと思います。ネズミ目のげっ歯類で、前歯は一生伸び続けるので、かたい物をかじらないでいると前歯が伸びて口が閉まらなくなり餓死してしまうとか(ハダカデバネズミは例外?)。古来、人間には穀物などの作物を食い荒らす害獣とされてきましたが、改めて写真で見るとめっちゃ可愛いですね。顔で言うなら、私はリスよりも好きかも知れません。子どもたちには漫画トムとジェリーのジェリーやミッキーマウスでお馴染みですが、安全上人間とは別々に暮らすのが良い動物かも知れません。繁殖力旺盛で、一度の出産で6~8匹のねずみが生まれ、生まれた子ねずみも3~4週間たつと繁殖が可能になります。何かがどんどん増えることを「ねずみ算式」と呼ぶのも納得がいきますね。なお、あの懐かしいトッポ・ジージョはイタリア語で「ねずみのジージョ」という意味だそうです。ふむふむ…。
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ペリシテ人との戦いで奪われたイスラエルの神の箱(イスラエルの民がエジプトから大事に運んできた、神の言葉が入れられている箱)は、七か月物間野ざらしにされていました。処理に困ったペリシテ人たちは「これはどないしてイスラエルに返したらええのやろ?」と悩んで占い師に相談すると、占い師は何も賠償をしないで箱を送り返してはならないと助言をします。もしそうしなければ、神さまの呪いの手があなたたちを放れないでしょうと。神さまを恐れたペリシテ人たちは、金の装飾物を送ることにしたのですが、金の牛を送るとイスラエルの民は「偶像だ」と怒るに違いありません。そこで、彼らは「これは偶像やない。単なる腫物や」とばかりに、金でできたねずみを5個(ペリシテの砦から国境の田舎の村までに存在する領主の数にあわせた)、神の箱につけて返送することにしました。金のねずみは良い意味の贈り物ではなく、当時、ねずみの害に国中が深く悩まされていたペリシテの恨み節をイスラエルにぶつけているのだということです。悪には悪をもって報いる…。これが神の箱奪還の結末だったというお話です。聖書にねずみが登場する数少ない物語です。
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今日のおまけは「ドラえもんの秘密」です。
みんな大好き、ドラえもんは青い色をしたネコ型ロボットですが、昔は黄色く、しかも耳がついていたことをご存じでしょうか? 実はドラえもんは普通のネコと同じように耳があり、しかも黄色かったのですが、ある不幸な出来事により今の姿になりました。ドラえもんはなんと自分よりうんと小さなねずみに耳をかじられ、緊急手術をして耳がとられてなくなってしまったのです。ドラえもんはそんな耳のない自分の顔を鏡で見て恐怖で青ざめ、それ以来体全体が青くなってしまったのだそうです。耳のないその見た目から度々「たぬき」に間違えられ、ねずみを見かけると恐ろしくて逃げるか、気絶してしまいます。そういえば妹のドラミちゃんは黄色いですよね(耳はあるの?)。物知りのドラえもんは知っていたかもしれませんが、ギリシアの歴史家ヘロドトスは、センナケリブの軍隊の滅亡の出来事(列王記下19:35)は、夜中に陣営に侵入した数千匹のねずみによって弓や矢などの武器がかじられて破壊されたからと述べています。小さなねずみも集団になると侮れませんね。ドラえもんも気を付けてね!(また来週)