03/09/2026
◉令和8年9月のことば
この言葉を読んでいると、『法華経』の「化城喩品」を思い出します。
険しく長い道を歩き、疲れ果ててしまった旅人たち。
もう引き返したいという彼らのために、導師は途中に一つの城を現します。
「まずは、ここで休みなさい」と。
旅人たちはそこで安堵し、疲れを癒す。
けれど、その城は最終目的地ではありません。
元気を取り戻したところで導師は告げます。
「宝のある場所は、まだ先にある」と。
人生も、案外そんなものなのかもしれません。
ようやく辿り着いたと思った場所が、実はひとつの「化城」だったりする。
成功も失敗も、出会いも別れも、そこで人生が完成するわけではない。疲れ果てて、嫌になる時もあります。
ただ道は、まだその先へ続いている。
曲がり角の向こうに何があるのか、私たちにはわかりません。
けれど、見えないからこそ希望を抱いて歩けることもある。
今いる場所を最終地点だと思わず、
疲れたなら少し休み、また一歩、宝処の方へ。
「きっと一番良いものがある」と信じることは、
未来をただ楽観することではなく、
今までの道を信じ、自分を信じ、
まだ道は続いていると信じることなのかもしれません。
困難な状況にあっても信じて歩みを止めないアンに
学ぶことが沢山ありそうです。